海の七月

 びじょとやじゅう (少年と魔王次男 / 和解後・里帰り)

泣かれて怒られて抱きしめられてどやしつけられて。
本当に久しぶりに見た家族の顔で、真面目な説教をする時の親父の顔だった。

「ゆーちゃん、本当に心配したのよ?」

泣きはらした顔のお袋のかすれた言葉に胸が痛む。

「ゆーちゃん、お兄ちゃんはなあ…!」

ちょっといいから黙ってて。

ただいまゴメン心配かけて。長い事帰らないですみません……
帰りたくなかった訳じゃないんだけど訳ありで、最近までちょっとと言うか絶対無理だった。
――俺好きな人が出来たんだ。今そいつの国で一緒に暮らしてる。

「ゆーちゃん、あと隠してるのは何なんだ」

微妙に外したままの視線を戻せば、そこには
読みの渋谷と称されるきりっとした顔の親父がいた。
ここでいい加減な言い訳はできない。

「好きなひと……は、実は男、で」

「「「!!!」」」

「――ひとじゃなくて……魔族でした」

「「「!!!!!!」」」

それからはらもう大騒ぎだ。あとひとつは流石に言えなかったけれど、
恋人が魔王様なんて話はまだしばらく内緒でいい。

引き止められて泣きつかれて、宥めすかして説得する間に、
あちらに戻る予定の日を遥かに越えてしまった。
家族を何とか納得させて、山の様に土産を持たされて、
陽が昇れば出発する日の前の夜、夢を。見てしまったのだ、これはひどい。

もう何もかも投げ捨てて早く帰らなければならないと、
飛び起きたまま、裸足で走り出してしまいそうな夢だった。
夢の中で恋人が俺の部屋にぽつんと座って寂しいウサギみたいな目をしていた。

ああ何てことだ! コンラッド! 俺はもう帰るから!!!






この絵じゃなかった気がしますがマダ王すぎてぴったりですwwww








<<

美女と野獣のパロでしたwwww
う さ ぎ wwwww
(20101008)

http://sos.main.jp/see7/index.html
DESIGN BY YEAR OF THE CAT